導入前の課題:見積依頼がメールに埋もれ、案件情報が個人に依存していた

有限会社鈴精機は、切削加工を中心に、各種部品加工、治工具の設計・製作、ゴム金型の設計・製作を手掛ける企業です。部品加工とゴム金型という二つの事業を柱としており、案件の繁閑を補いながら事業を展開してきました。近年は試作案件の比率が高まっていることもあり、多様な図面や見積依頼への対応が求められています。
ジーエン図面導入前、同社では顧客からの問い合わせや見積依頼が、共有アドレスと個人宛メールの両方に届いていました。
共有アドレスに届くメールは複数人で確認できる一方、個人宛に届いたメールは、本人が共有しなければ他の社員が内容を把握できません。社長や担当者が外出している場合、案件の経緯や図面の所在を確認できず、対応が遅れる可能性もありました。
図面管理というよりも、客先からの問い合わせを含む案件管理が目的でした。個人宛に来るメールもありますし、共有アドレスに来るメールもあります。アップロードしておけば、社内で共有できると考えました。
特に、見積依頼は日々多くのメールに紛れて届きます。問い合わせの優先順位を付けようとしても、新しいメールや電話対応が重なると、対応すべき案件が埋もれてしまうことがありました。
今日やらないといけないと思っていても、朝から別の問い合わせが来ると、そちらが優先になってしまいます。メールを開いても、電話がかかってきたり別のメールが来たりすると、何を対応すべきだったか分からなくなることがあります。
また、社内で情報を探す際には、特定の担当者が大量のメールから必要な情報を探すケースもありました。問い合わせメールや図面の添付ファイルを整理し、必要な案件を探し出す作業は、担当者にとって大きな負担になっていました。
案件情報が特定の人に集まり、他の社員は内容を確認しづらい。メールの量が増えるほど、対応漏れや進捗確認の難しさが増していく。この課題を解消するため、同社では案件単位で情報を整理できる仕組みを求めていました。
ジーエン図面を選んだ理由:メールを送るだけで案件情報を共有できる手軽さ

同社がジーエン図面の導入を検討した大きな理由は、顧客から届くメールや図面を、案件単位で整理しながら社内共有できる点でした。
導入前から生産管理システムや図面検索ツールは活用していましたが、顧客からの問い合わせメールを含めた案件管理には課題が残っていました。見積書や見積金額は既存システムで管理できる一方、顧客から届くメールや図面の履歴を共有し、案件の進捗を可視化する仕組みが必要だったといいます。
デモンストレーションで評価したのは、メールを送るだけで案件情報を取り込める手軽さです。複雑な操作をしなくても、必要なメールや図面をアップロードすれば、他の社員も内容を確認できます。
送るだけで見られるなら、仕事が楽になると思いました。社長がいない時に図面が上がってきて、問い合わせが来ることもあります。途中までの履歴が残っていれば、社内で対応できるようになると考えました。
同社は、以前から新しい仕組みを導入しても、社内で使われなければ意味がないと感じていました。そのため、導入判断の段階から実際に運用する担当者にもデモを確認してもらい、日常業務で使いやすいかを重視したといいます。
自分が良いと思っても、皆が使ってくれないことが多いので、最近は一緒に見てもらって判断するようにしています。最初のデモを見た時に、これは今のうちに必要な仕組みだと思いました。
また、料金面も導入を後押ししました。高額な初期投資を必要とせず、月額制で利用できることに加え、利用アカウント数に大きな制限がない点も、今後の利用拡大を考えるうえで魅力でした。
お試し感覚で始められる価格帯だと思います。アカウント数で制限されず、いろいろな人が見られる点も強みではないでしょうか。
導入後の成果:メールを探す手間を減らし、案件情報を社内で共有

ジーエン図面導入後、同社では顧客から届く見積依頼のメールや図面データを案件として登録し、ステータスで管理しています。
見積書や見積金額そのものは既存の生産管理システムで管理しているため、ジーエン図面では主に、問い合わせメール、見積依頼図面、関連ファイル、案件の進捗状況を確認する用途で活用しています。
お客さんから問い合わせメールが来たら、ジーエン図面に上げて、ステータスで管理しています。新規の案件をチェックして、見積を出したら見積済みにする。辞退する案件もあるので、そうした状況を分けて見ています。
大量のメールから案件を探す負担を軽減
導入後、担当者が特に効果を感じているのが、メールを探す手間の軽減です。
以前は、問い合わせ内容や図面を確認するために、大量のメールを遡る必要がありました。共有アドレスには迷惑メールも多く届くため、必要なメールを探す作業だけでも負担になっていました。
ジーエン図面に必要な案件情報を登録しておけば、メールボックス全体を探さなくても、案件単位で情報を確認できます。
大量のメールから必要な情報を探す手間が省けているので、だいぶ楽にはなっていると思います。
顧客名や案件番号、図番などをもとに検索できることで、必要な図面や過去のやり取りに近い情報へたどり着きやすくなりました。
社長不在時でも、履歴をもとに社内対応しやすくなった
ジーエン図面の導入により、社長や担当者が不在の際にも、案件の履歴を確認しながら社内で対応しやすくなりました。
個人宛メールに届いた問い合わせも、案件として登録しておけば、他の社員が確認できます。これにより、担当者が外出中や展示会参加中であっても、案件の途中経過を参照し、可能な範囲で社内対応を進められるようになります。
社長が展示会などで不在の時でも、途中までの履歴が残っていれば、社内である程度は対応できるようになります。
以前は、担当者に確認しなければ分からない情報や、社長本人に聞かなければ判断できない案件もありました。しかし、案件情報を登録・共有する運用が進むことで、「ジーエン図面を見て確認する」という選択肢が生まれています。
ステータス管理で、見積依頼の進捗を確認
同社では、案件の進捗を把握するためにステータス管理も利用しています。
現在は「新規」「見積済み」「辞退」などのステータスを設定し、見積依頼がどの段階にあるのかを確認しています。一方で、ステータスが細分化されすぎると、入力や確認が複雑になるという課題も見えてきました。これに対して同社では、今後の運用では3〜5項目程度に整理し、よりシンプルに管理したいと考えています。
当社にとってはステータスが多すぎると感じています。新規、見積回答、辞退、受注ぐらいに絞って、もっとシンプルにした方がいいのではないかと思っています。自社が運用しやすい方法にカスタマイズできる点も良いですね。
案件管理を定着させるためには、細かく管理することよりも、社内で無理なく続けられる運用にすることが重要です。同社では、既存のステータスを整理する際に過去案件への影響を確認しながら、より使いやすい管理方法を検討しています。
今後の活用:過去データの移行と現場での図面閲覧を推進

今後、同社ではサーバー内に保存されている過去データを、ジーエン図面へ段階的に移行することを検討しています。現在は、案件管理を中心にジーエン図面を利用していますが、過去の図面や関連データが増えることで、図面検索の精度や活用範囲を広げられる可能性があります。
同社ではすでに他社のAI図面検索ツールも併用していますが、ジーエン図面の登録データはまだ約1,300枚です。類似図面検索の精度を高めるには、検索対象となる図面を蓄積していくことも重要になります。
図面だけで見ると、まだ登録枚数が少ないと思います。過去のデータも移行していけば、類似図面検索の使い方も広がるのではないかと考えています。
また、現場での活用にも期待しています。工場では、大型タブレットを設置して図面を閲覧する運用も検討しています。現場担当者が必要な時に過去図面や関連資料を確認できれば、加工時の注意点や過去の対応内容を参照しやすくなります。
営業・見積部門だけでなく、現場でも情報を活用できる体制を整えることで、社内全体の情報共有を進めていく方針です。
導入を検討している企業へのメッセージ

同社は、ジーエン図面の強みとして、手頃な価格で始めやすいこと、アカウント数に大きな制限がないこと、そして継続的に機能改善が進んでいることを挙げています。
特に、問い合わせメールや図面情報が共有アドレス・個人アドレス・担当者のPCなどに分散している企業にとって、案件単位で情報を整理できる仕組みは有効です。
高額なシステムではないので、まず使ってみるという考え方でもよいと思います。サービスも進化していくので、今後どう便利になっていくのかという楽しみもあります。図面検索ができるようになったことも大きいです。案件として情報を紐づけて探せるので、図面だけを検索するツールとは違った使い方ができると思います。
案件管理の属人化やメールの取りこぼしに悩む企業にとって、ジーエン図面は情報共有を進める第一歩となるでしょう。