導入前の課題:紙図面を探すだけで30分〜1時間かかることもあった

高砂工業株式会社の岩崎様によると、ジーエン図面導入前、同社には創業以来蓄積された紙図面が大量に残っていました。過去に納入した設備に関する問い合わせがあると、営業担当者や技術担当者が書庫まで図面を探しに行く必要がありました。
歴史がある会社なので、かなり昔の図面も紙でずっと管理されていました。昔の設備が今でも動いているお客様もいらっしゃるので、その場合は紙の図面を書庫に探しに行く必要がありました。
特に課題だったのは、図面を探す時間そのものです。目的の図面がすぐに見つかる場合もありますが、探し出すまでに30分〜1時間ほどかかることもありました。この時間的負担が従業員にとって大きな課題だったと話します。
図面一枚を探すのに、長いと30分〜1時間かかることがありました。これは図面を見る人全員が困っていると感じたのが、最初のスタートです。
営業部門と技術部門で同じ図面を別々に探すこともありました。まず営業担当者が顧客からの引き合い内容を確認するために図面を探し、その後、技術担当者が見積や製作方法を検討するために再度同じ図面を探す。こうした二度手間が日常的に発生していました。
一番最初に図面を見るのは営業です。営業が図面を見て、お客様の引き合い内容を確認したうえで技術に投げます。技術はまた、その図面を見に行く。図面を2回見に行っている状態でした。
同社にとって、図面検索の課題は顧客対応や納期以前に、まず従業員の時間的負担として深刻でした。必要な図面を探すだけで多くの時間を使ってしまう状況を改善するため、紙図面をより効率的に検索できる仕組みが求められていました。
ジーエン図面を選んだ理由:機能差が小さい中で、導入しやすいコスト感を評価

同社では、ジーエン図面以外の図面検索システムも検討していました。その中で最終的にジーエン図面を選んだ理由として、岩崎様が挙げたのがコスト面です。
他社製品と比較した際、機能面では大きな差を感じなかった一方で、導入費用や継続利用のしやすさに大きな違いがありました。価格面で試しやすかったことが、社内での検討を前に進める大きな要因になったといいます。
他のメーカーさんと性能に大きな違いはないと感じました。その中で、コストが全く違ったので、ジーエン図面を選びました。
役員会での承認も、コスト面が大きく影響しました。高額な投資であれば慎重な検討が必要になりますが、ジーエン図面はまず試してみようと判断しやすい価格帯だったため、導入に向けた社内決裁も進めやすかったといいます。
コストが抑えられていたので、役員会に上げても「これならやってみれば」という反応でした。何千万円もするものであれば簡単には言えませんが、このコストならまず試してみようという話になりました。
また、同社ではDX推進の一環として、図面検索だけでなく、QRコード活用などさまざまな取り組みを進めてきました。その中で、紙図面の検索効率化は現場の負担軽減につながりやすいテーマであり、導入効果が見えやすい取り組みでもありました。
導入後の成果:課長の記憶に頼っていた図面検索を若手でも対応できる仕組みへ
ジーエン図面の導入により、同社では過去図面や製作情報を検索し、課長クラスの記憶や経験に依存していた業務を若手社員でも担えるようにする取り組みが進んでいます。
これまで製造部では、過去に似た案件があった場合、その図面や製作情報がどこにあるかを課長が記憶を頼りに探していました。製造番号を思い出しながらPDFデータを探し、必要な情報にたどり着く。こうした探し方は経験の浅い社員には難しく、業務が属人化する要因になっていました。
PDFには取っていましたが、そのPDFデータがどこに入っているかは課長の記憶でした。「確かこの辺でこの仕事をしたよな」という形で製造番号を調べて、やっと見つけるような状態でした。
ジーエン図面を活用すれば、技術部から出てきた図面をもとに、過去に近い図面や同じ図面を検索できます。実績のある図面や製作上のノウハウを確認できれば、若手社員でも課長の代わりに過去情報を探し、製作に活かせる可能性があります。
技術部から図面が出てきた段階で、過去に近いものがあるか検索できます。同じ図面で、情報に間違いがなければ、それをコピーして製作に活かせるので、課長の負担を軽減できると考えています。
これまで図面検索関連の業務には、部署全体で1日あたり約150分ほどかかっていたといいます。ジーエン図面の活用により、1件あたり短時間で確認できるようになれば、大幅な工数削減が期待できます。
これまでは、1日あたり約150分ほどこの仕事をしていたのではないかという話です。それが1件あたり30秒ほどでできるようになれば、かなりの負担軽減になると考えています。図面検索関連業務にかかる費用は、80%ほどのコストカットが期待できるでしょう。
現場での活用が進み、全図面のアップロードを求める声も
現在はトライアル段階ながら、製造部ではジーエン図面の活用が進んでいます。すでに現場からは「早く残りの図面もアップロードしてほしい」という声が上がるほど、利用の必要性が認識され始めています。
今はトライアル中ですが、みんな使い始めています。アップロードできていない残りの図面についても、早くアップロードしてほしいという声が出ています。
また、重複図面を知らせる機能も、同社ではリピート案件の管理に役立つ可能性があります。同じ図番の図面が複数存在する場合、ジーエン図面上で重複の存在を把握できます。リピート案件では図番が変わらないことも多く、複数の同一図面があることを確認できる機能として活用できるといいます。
リピート案件では図番を変えないので、同じ図面が何枚もあるはずです。重複を知らせる印があれば、同じ図面があることを確認できるので、この機能は良いと思いました。
こうした機能は、単に最新図面だけを管理するのではなく、過去の履歴をたどりながら案件を確認したい企業にとって有効です。同社では、自社の運用に合わせてジーエン図面の機能を柔軟に使いながら、現場に合う活用方法を探っています。
製造部では順調に活用が進み、工程表や写真管理にも拡張予定
同社では、製造部でのジーエン図面の活用が特に進んでいます。製造部では、PCを保有している全社員が必要な情報にアクセスできるメリットがわかりやすく、ジーエン図面の利用が現場に浸透し始めています。
今後は図面だけでなく、工程表や写真の管理にも活用を広げる予定です。たとえば、過去案件の工程表を検索できれば、営業担当者が引き合いを受けた際に、類似案件の製作期間を確認しやすくなります。
工程表もアップしたいという話が出ています。営業が引き合いを受けた時に、前回どれくらいの期間でできたのかを検索できれば、持ち帰りが減ると思います。
現在は、営業担当者が顧客から相談を受けても、製作にどれくらいの期間がかかるかをその場で判断しづらいことがあります。過去の工程表を検索できれば、「前回はこれくらいの期間で対応した」といった目安を示しやすくなります。
外部から工程表を見て、これぐらいなら半年でできる、1年ぐらいでできると確認できれば、営業の持ち帰りが減ります。工程表の情報を全社に展開できるようにしたいと考えています。
一方で、図面は社外から閲覧できないようにする必要があります。そのため、工程表を外部から検索する場合には、図面とは別の環境で管理する運用も検討しています。情報の性質に応じてアクセス範囲を分けることで、セキュリティを保ちながら活用範囲を広げる方針です。
さらに、写真データについても管理を進める予定です。図面、工程表、写真を必要に応じて検索できるようになれば、製造部だけでなく営業部門にとっても有用な情報共有基盤になります。
ジーエン図面が向いている企業:図面やPDFの管理方法に課題を抱える会社
岩崎様は、ジーエン図面が向いている企業について、単に「紙図面が多い会社」とは限らないと話します。紙図面が多い会社では、図面そのものは多くても、スキャン作業がボトルネックになりやすいからです。大量の紙図面をスキャンしてデータ化するには、どうしても時間と労力がかかります。
一方で、すでに図面をPDFで保管している企業であれば、アップロードが進みやすく、ジーエン図面を導入しやすい可能性があります。単に紙の量ではなく、現在どのように図面やPDFを管理しているかが、導入適性を左右するといいます。
図面は基本的にPDFで保管しているという会社の方が、アップロードは進みやすいと思います。管理方法をどうしているかが大事で、PDFで入れているだけで検索しづらいという会社には、導入の機会があると思います。
図面やPDFは保管しているものの、検索しづらい。過去実績を探すのに時間がかかる。担当者の記憶に頼らなければ目的の図面にたどり着けない。こうした課題を抱える企業にとって、ジーエン図面は有効な選択肢になります。
コストを抑えて導入できるため、まずは試しに使ってみるのがいいと思います。