INDEX
「これまで紙の広告しかやったことがない。ネット広告は難しそうだ」
「製造業の会社がネット広告に取り組んで意味があるのだろうか」
ネット広告と聞いて、このような印象を抱いている方は多いのではないでしょうか。
本記事では、新規取引先を獲得する手段としてネット広告を考えられている方向けに、ネット広告の種類や費用、メリットについて解説していきます。
記事後半では、実際にネット広告を出稿されている製造業の企業をご紹介しておりますので、ぜひ最後までご覧ください。
営業製作所では、製造業に特化した独自のマッチングサービス「Eigyo Engine」を使い、貴社の技術が活かせる企業を全国からリサーチ・お引き合わせしています。
月額パート1名分の金額で、年間5,000万円以上の売上を創出した事例もございますので、少しでも気になった方はぜひこちらからお問合せくださいませ。
ネット広告とは?
ネット広告は、Webサイト閲覧時に表示されるバナー(画像)広告や、Youtube視聴中に流れる動画広告を指します。
ネット広告の種類
ネット広告はさまざまな種類がありますが、代表的なネット広告は次の4つです。
・検索広告(リスティング広告)
・ディスプレイ広告(バナー広告)
・SNS広告
・純広告
YahooやGoogle、Instagramなど、どの広告媒体に出稿するかによって、広告の種類や費用は変動します。
TVCMや新聞各社、ラジオで広告費用が変わってくるのと同じ原理です。
検索広告(リスティング広告)
検索広告は、GoogleやYahooといった検索エンジンの検索結果に表示される文字の広告を指します。
以下の画像で「スポンサー」と書かれている赤枠の箇所が検索広告です。
検索広告は早いと初日に効果が出るため、即効性が高いほか、最低出稿額が決まっていないため低予算でも始められるといったメリットがあります。
ただ、広告を出し続けるには継続して費用がかかる点や、検索キーワードに対して入札を行うというオークション形式であることから、人気の検索キーワードは費用が高くなりやすいです。
試しに、「切削加工」というキーワードで、1ヶ月どのぐらいの費用がかかりそうか調査してみました。
「切削加工」という検索キーワードでは、1クリックあたり200円かかり、1日の平均予算を2,400円とすると、月に16件のお問い合わせにつながると予測されます。
※コンバージョン(広告の目的)をお問い合わせにするのか、資料請求にするのかによって成果は大きく変動します。
Google広告のキーワードプランナーというサービスで調べることが可能です。
クレジットカードの登録が必要ですが、調査自体は無料でできるため、ぜひ触ってみてください。
ディスプレイ広告
ディスプレイ広告は、Webサイトに表示される画像や動画、テキストを用いた広告のことです。バナーで表示されることが多いことから、バナー広告と呼ばれることもあります。
以下の画像で赤枠の箇所がディスプレイ広告です。
ディスプレイ広告はテキストだけでなく、画像や動画を用いた広告を表示できるため、視覚的にユーザーに訴えかけられるのが大きなメリットです。
ディスプレイ広告は初めに説明した検索広告と似ているため、混同されることも多いですが、表示される場所が異なる、テキストのみの検索広告に比べて画像や動画を活用できるといった違いがあります。
その他にも、検索キーワードで広告を出し分ける検索広告と異なり、居住エリア・年齢や性別・WEBサイトの閲覧履歴・興味関心などから広告をターゲティング(狙い撃ち)できるのも強みです。
SNS広告
SNS広告は、Social Networking Service(ソーシャル・ネットワーキング・サービス)の略で、X(旧Twitter)やFacebook、YouTube、LINEといったSNSを使って配信する広告のことです。
YouTubeで動画を見ていると、6秒程度の短い広告が流れてきたという経験はないでしょうか?以下の画像がYouTubeのSNS広告の例です。
SNS広告は、広告を配信する相手を細かく設定できる点が最大のメリットになります。
SNSではアカウントを登録する際に年齢や住所といった個人情報を入力するため、それらの情報を元に配信するユーザーを詳細に設定することが可能です。
ただ、SNSを利用しない方に向けて広告を配信することは不可能なので、宣伝したい商品やサービスによっては効果が出づらいというデメリットがあります。
純広告
純広告は、特定のWebサイトの広告枠を買い取って配信する広告のことです。
以下の画像で赤枠の箇所が純広告です。
画像出典:イプロスものづくり
さきほど説明したディスプレイ広告となにが違うの?と思われる方もいるかと思うので、以下の表に純広告とディスプレイ広告の違いをまとめました。
純広告 | ディスプレイ広告 | |
---|---|---|
定義 | 広告媒体と広告枠を事前に契約する。 「買い切り型広告」「予約型広告」と呼ばれる。 | 配信先メディアを単価やユーザーを調整しながら行う。 「運用型広告」と呼ばれる。 |
配信先 | 特定の広告媒体・広告枠 | Google、Yahooなど |
掲載期間 | 決められた期間で配信 | 任意の期間を設定できる |
掲載料金 | 決められた期間で掲載 | 任意の予算を設定できる |
広告の調整可否 | 調整不可 | 調整可能 |
純広告は、特定の媒体や広告枠を買い取って配信できるため、自社の製品やサービスと合うようなメディアを選定できる点が大きなメリットです。
一方、PV(表示回数)の大きいメディアへ純広告を出稿する場合、月額数十万円以上かかり、ディスプレイ広告よりも高額になる点がデメリットです。
大手の製造業メディアを2つ紹介するので、参考にしてみてください。
イプロス
サイトURL:https://www.ipros.jp/
日経クロステック
サイトURL:https://xtech.nikkei.com/
ネット広告にかかる費用の目安
ネット広告にかかる費用は実施するネット広告の種類によって大きく異なります。
検索広告なら1クリックあたり数十円から数千円程度かかります。
SNS広告のなかでも動画視聴型の場合は1視聴4~7円程度といったように、広告の種類によって料金形態も異なるほか、広告代理店に広告運用をお任せする場合は運用手数料が広告予算の20~25%かかる点にも注意が必要です。
ネット広告の種類 | 費用の目安 |
---|---|
検索広告 | 検索キーワードによって変動します。 1月あたりの予算として5〜10万円はみておきましょう。 |
ディスプレイ広告 | クリックごとの課金形式を選択すると、1クリックあたり50〜100円が相場です。 表示回数ごとの課金形式を選択すると、1表示あたり数十円から数百円です。 |
SNS広告 | 課金形式とSNSによって大きく変動しますが、数万円〜出稿できます。 |
純広告 | 媒体によって異なりますが、数十万円かかるケースが多いです。 |
製造業でネット広告を活用するメリット
現在、ネット広告の需要は高まっており、製造業においてもネット広告を活用して新規の取引先を獲得しているケースが増えてきています。
中小企業や個人でも導入しやすいため、広告運用を行うハードルが低いことが一つの要因として考えられます。
細かく顧客を絞って集客できる
ネット広告のメリットとして、広告を配信するユーザーを細かく絞れる点がまず挙げられます。年齢や性別、住んでいる地域など基本的な情報のほか、ユーザーのネット上での検索履歴や閲覧履歴などから条件に当てはまる人だけに広告を配信できます。
特に、SNS広告の場合は職種や家族構成など、よりターゲットを細かく絞った広告配信が可能です。自社の製品やサービスに興味を持ってくれる可能性の高い人だけに配信できるため、顧客を獲得しやすいといえるでしょう。
データ測定が可能なため、改善しながら運用できる
ネット広告はデータの測定が可能です。新聞広告やチラシ広告などとは異なり、広告の表示回数やクリック数など明確なデータがわかるため、広告の成果が出ているのかがリアルタイムで分析できます。
そのため、「広告を配信したけどあまりクリックされていない。テキストや画像を変えてみよう!」「この広告はよくクリックされているから続けてみよう!」といった選択ができます。
数十円~数百円といった小さな資金からでも始められる
小さな資金でも広告運用を始められるというのは、ネット広告の最大のメリットです。新聞広告やテレビCMは広告を配信するだけで莫大な予算が必要です。
一方Web広告では、ユーザーが広告表示やクリックといったユーザーの行動によって費用が発生する仕組みを選べるため、無駄な費用を払うことなく広告運用できます。
製造業でネット広告を活用するデメリット
ネット広告にはさまざまなメリットがありますが、もちろんデメリットがないわけではありません。具体的なデメリットは広告の種類によっても異なりますが、以下の2点はネット広告に共通したデメリットといえます。
ネットを利用しない方には広告を届けられない
前提として、そもそもネットを利用しない方には効果を期待できません。
そのため、自社の製品やサービスがネットを利用する層に対して興味を持ってもらえるのかどうかを事前に調査した上で、ネット広告の運用を検討してみると良いでしょう。
50代や60代など年齢層が高くなるとネットを利用する人の母数が減るため、その分効果が出にくいことが予想されます。
高い成果を求めるためには広告運用の専門的な知識が必要になってしまう
また、ネット広告で成果を得るためには専門的な知識が必要なケースが多いです。
配信する広告の内容や見た目、データを分析して課題を発見し、その後の施策を検討したりと相応の知識が必要になってしまいます。
広告代理店に委託する場合でも最低限の知識は必要なので、ネット広告の運用にあたって知識を身につけなければならない点はデメリットといえるでしょう。
長期的に見ると顧客獲得コストが高い
顧客獲得コストとは、1件の新規受注につなげるためにかかる費用を意味します。
ネット広告は、お金をかけ続けている間は、電話営業など他手段と比べて手間がかかりにくく、「楽に問い合わせが来ていいな」と思われがちです。
しかし、費用をかけている間しか効果がない上に、すでに課題が顕在化してる企業からの問い合わせが多いため、「長期的な発注ではなく、この課題さえ解決できたら良い」と単発受注に繋がりがちです。
このような観点から、ネット広告は資産性がなく、長期的に見ると顧客獲得コストが高いと考えられます。
製造業特化のビジネスマッチングサービス「Eigyo Engine」であれば、月額パート1名分の金額で、全国の製造業企業群から「長期的にお付き合いできる」適切な顧客をマッチング可能です。
「どの広告代理店に、どのようにお願いしてよいかわからない」「ネット広告経由の顧客とは長く続かなかった」といったお悩みがある方は、ぜひ一度ご連絡くださいませ。
製造業における広告活用の実例
チタンクリエーター福井
出典:Facebook広告ライブラリ「チタンクリエーター福井」
チタンクリエーター福井様は、チタン分野に特化した製造会社です。鯖江のものづくり地域産業の活性化を目的に活動しています。
上記の広告は、実際の製造現場の画像を使い、「インゴットみたいなチタンブロックをメガネフレームに切削加工中」「夜間も製造できます」と訴求することで、自社の製造スキルをPRしています。
Sandvik Coromant Japan
出典:Facebook広告ライブラリ「Sandvik Coromant Japan」
Sandvik Coromant Japan様は、スウェーデンに本社を置く切削工具メーカーです。工具製品や知識、技術を発信するため広告運用を行っています。
こちらのFacebook広告は、同社のニュースレターを購読してもらうことが目的となっており、「特別に実際に配信したニュースレターの一部をご紹介します!」とチラ見せのような訴求が特徴的です。
広告の下部には、ニュースレターの登録URLが掲載されています。
最後に
ネット広告の基本をテーマに、製造業企業の事例を紹介しながら、メリットや費用相場について解説しました。
ネット広告は種類が豊富かつ、低予算でも始められるものもあるため、新規の取引先の獲得に悩みを抱えている方は実際に試してみると良いでしょう。
営業・マーケティング手法について、図やイラストを入れて分かりやすくした資料もご用意しています。
無料でお配りしておりますので、組織の意識改革として、ぜひ一冊お手元にいかがでしょうか。