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企業において、新規顧客の獲得は重要な取り組みです。既存顧客との取引だけに頼り、新規顧客の獲得を疎かにすると、企業は成長できないばかりか存続が難しくなるリスクもあります。
とはいえ、既存顧客との関係性強化と比べると、新規顧客の獲得は難易度が高いため、「新規顧客を増やすにはどうすればいいのかわからない」「新規顧客を獲得する具体的な方法を知りたい」といった担当者の方も多いのではないでしょうか。
そこで本記事では、新規顧客獲得の必要性や具体的な戦略・手法などについて解説します。新規顧客を増やすためのポイントや、定着させるために気をつけたいことにも触れるので、ぜひ参考にしてみてください。
新規顧客獲得の必要性
企業において、既存顧客を大切にすることはもちろんのこと、新規顧客の継続的な獲得も必要不可欠です。ここでは、新規顧客獲得の必要性について解説します。
市場シェア拡大と競争力強化を図るため
既存顧客のリピートのみに頼っていると、市場シェアの拡大は見込めません。近年では、海外からも魅力的で安価な製品・サービスが進出してきており、常に新規顧客の獲得を目指す動きがなければ、市場シェアは縮小してしまうリスクもあるでしょう。
新規顧客の獲得のためには、サービス・商品の質を高める努力が必要であり、結果的にこれが競争力強化にも繋がります。また、市場シェア率が顧客がサービス・商品を選ぶ際の基準になる場合もあるため、新規顧客獲得は、市場シェア拡大・競争力強化を図るための重要な取り組みです。
収益を多様化させるため
新しい市場から新規顧客を獲得すれば、自社の収益を多様化させることができます。収益が多様化していれば、一部の市場動向に左右されるリスクを低減可能です。
企業の存続と成長のため
市場シェア拡大や収益の多様化などの観点からも、新規顧客の開拓は、企業にとって存続に必要な取り組みだといえます。また、新規顧客からのフィードバックを受けることで、既存顧客との取引では気づけなかった自社サービス・製品の改善点を知ることもあるでしょう。これにより、企業は存続のために必要な持続的成長の機会を得られます。
新規顧客を獲得する6つの戦略
新規顧客を獲得する戦略は、大きく分けて6つです。ここでは、この6つの戦略について紹介します。
営業活動
営業活動による新規顧客の獲得では、飛び込み営業・テレアポ・DM(ダイレクトメール)・ポスティングなどを実施します。最も基本的で、多くの企業が利用している手法の1つです。
営業活動によって新規顧客の開拓を目指すメリットは、即時性の高さです。見込み客と直接話せるため相手の反応を見やすく、短期的な成果は期待できます。とくに、地域密着型の企業などでは、高い効果が見込めるでしょう。
一方、人的リソースを要するため効率は悪く、強い拒絶を受ける場合もあるため、営業担当者の精神的負担が大きい点には注意が必要です。ターゲット選定やトークスクリプトが悪いと、リードの質が安定しにくい手法ともいえます。
広告出稿
広告出稿は、リスティング広告・SNS広告といったWeb広告や折込チラシ、雑誌などへの掲載広告などを活用して、新規顧客の開拓を目指す手法です。多様なチャネルを活用して集客ができます。
広告出稿も比較的速効性が高い手法で、短期的なリーチ拡大が期待できます。また、ターゲティングを細かく設定できるため、効率的な集客ができるのもメリットです。広告によって自社の露出を増やせば、ブランド認知の向上も見込めるでしょう。
ただし、広告掲載にはコストがかかるため、継続性には課題があります。適切なターゲティング・運用ができなければ、費用対効果が悪化しやすい点にも注意が必要です。
コンテンツによる集客
コンテンツによる集客では、オウンドメディアや動画、セミナーなどのコンテンツを利用して新規顧客の獲得を目指します。オウンドメディアを使ったコンテンツマーケティングではSEO対策が、Googleマップなどの地図サービスを利用する場合はMEO対策が求められます。
有益なコンテンツを作れば、見込み客に価値を提供しながら集客が可能です。また、作成したコンテンツは資産として蓄積されるのも特徴だといえるでしょう。広告と比べると費用を抑えやすい点も、コンテンツを活用した新規顧客開拓のメリットです。
一方、コンテンツが広く認知され、成果を上げ始めるまでにはやや時間がかかります。また、高品質なコンテンツの制作には手間とスキルが必要で、定期的な更新・改善が求められる点にも要注意です。
紹介による集客
紹介による集客では、既存顧客や取引先から自社サービス・製品を紹介してもらったり、インフルエンサーを活用したりして新規顧客を獲得します。すでに構築されている信頼関係を利用するため、比較的確度の高いリードが獲得できるのが特徴です。
一方、安定的な件数のリード獲得は難しく、短期的な成果しか得られないケースもあるでしょう。紹介を促す仕組みや、紹介元へのインセンティブ設計なども必要です。
メディア経由の集客
業界専門メディアやニュースサイトへの寄稿やプレスリリースなど、メディア経由で集客する方法もあります。経由するメディアによっては、業界内での自社の信頼性が高まりやすく、広く拡散されやすい点などがメリットです。
ただし、メディア経由の集客は一過性の効果にとどまりがちで、継続的な集客には向きません。また、ある程度の知名度や信頼性がなければ、メディアへの掲載自体にハードルがある点にも注意が必要です。
キャンペーン
キャンペーンによる集客では、割引・特典・無料トライアルなどを活用します。期間限定とすることで顧客の行動を促しやすく、短期で効果が出るのが特徴です。また、トライアルを通じて自社のサービスや商品の魅力を知ってもらえる点も、新規顧客獲得においてはプラスに働くでしょう。
ただし、キャンペーンに依存しすぎると利益が圧迫される点には要注意です。また、価格だけに注目が集まると、リピーターが増えにくい点にも気をつける必要があります。
新規顧客の獲得の方法
新規顧客の具体的な獲得方法について、Webを利用する方法とアナログの方法に分けて解説します。
Webから新規顧客を獲得する方法
Webから新規顧客を獲得する方法を4つ紹介します。
Web広告
Web広告とは、WebサイトやSNSなどさまざまなフォーマットで配信できる広告です。たとえば、Web広告には以下のようなものがあります。
種類 | 掲載先 | 特徴 |
---|---|---|
SNS広告 | SNS(X・Instagramなど) | ターゲットを細かく設定でき、画像・動画などで視覚的訴求が可能 |
ディスプレイ広告 | Webサイト | 多数のメディアに広告を表示可能 |
リスティング広告 | 検索エンジン(検索結果ページ) | 顕在ニーズを持つユーザーにリーチしやすい |
リターゲティング広告 | Webサイト | 自社サイトを訪問したユーザーを追いかけて広告を表示可能 |
アフィリエイト広告 | Webサイト・SNS | 専門サイトや比較サイト経由で信頼性を高めやすい |
自社の顧客が使うリサーチ手法などに合わせて、適切なフォーマットにWeb広告を掲載すれば、多くのリーチを獲得できるでしょう。認知を広めたいならSNS広告やディスプレイ広告、確度の高い施策を実施したい場合はリスティング広告やリターゲティング広告など、広告の種類の選択も重要です。
例えば、ある工作機械メーカーでは、「精密 加工 依頼」といったキーワードの検索結果ページにリスティング広告を出稿しました。その結果、月に数十件の問い合わせを獲得し、CPA(顧客獲得単価)を1万円以下に抑えつつ、新規顧客の獲得に成功しています。
Web上のコンテンツ運用
Webコンテンツ運用では、オウンドメディアを運営してコンテンツマーケティングを実施したり、動画コンテンツを投稿したりします。コンテンツから資料請求や無料相談などに誘導し、リードを獲得する手法です。
コンテンツマーケティングでは、適切なSEO対策が求められます。サイト設計からキーワード選定、コンテンツ制作に至るまでSEOを意識して実施し、Googleなどの検索エンジンからの高評価を獲得すれば、自社ページが検索画面で上位に表示され、多くのユーザーに見てもらえるでしょう。
「〇〇 原理」「〇〇 選び方」といったユーザーが気になる情報を解説する有益なコンテンツを多数制作すれば、自社のブランドイメージや信頼性の向上にも繋がります。
実際に、ある産業機器メーカーでは、「〇〇 装置 原理」などニッチな検索キーワードでコンテンツを作成し、月間数十万PVを達成しています。その結果、コンテンツから資料請求の問い合わせが月に数十件獲得でき、新規顧客の継続的な獲得に成功しました。
インフルエンサーの活用
専門性や知名度の高いインフルエンサーに依頼して、自社の製品やサービスを紹介してもらう方法も有効です。SNSやブログなどで効果的に自社製品・サービスを宣伝してもらえれば、多くの見込み客を獲得できるでしょう。
たとえば、あるFA機器メーカーは技術系のYouTuberとコラボを実施し、自社製品の紹介動画を配信しました。その動画の再生数は5万回を超え、その後の問い合わせが急増しています。
Webメディアの活用
Web上の専門メディアや業界系ポータルサイトを利用する方法も知られています。そのメディアやサイトの信頼度が高いほど、自社製品・サービスの信頼性も向上し、多くのリーチ獲得が期待できるでしょう。
Webメディアの活用の具体例としては、以下のようなものが挙げられます。
- 業界のニュースサイトに導入事例を寄稿
- 専門メディアとタイアップして特集記事を制作
実際に、ある切削工具メーカーは、業界メディアに導入事例の記事を寄稿したところ、記事経由で数十件の問い合わせを獲得しています。
また、Webセミナーなどを通して顧客を獲得する手法も一般的です。セミナーの集客は自社の知名度や信頼性に左右されますが、自社に興味がある見込み客の購買意欲を後押しするという意味では効果が期待できます。
アナログで新規顧客を獲得する方法
次に、Webを使わずアナログな方法で新規顧客を獲得する手法を紹介します。
営業活動によるアプローチ
飛び込み営業やテレアポ、訪問営業などは、アナログな新規顧客の獲得手法の代表格です。広告出稿やコンテンツマーケティングと違い、個別のターゲットに直接アプローチできます。
こうした営業活動では、営業先リストとトークスクリプトの作成が重要です。確度の高いターゲットに対して、効果的な提案ができなければ、費用対効果が悪化しやすい点には注意しましょう。
営業活動のリソースが確保できない場合は、アウトソーシングが1つの解決策となります。たとえば、営業製作所では、製造業向けに自社の強みを活かせる案件が見つかるマッチングサービス「Eigyo Engine」を提供しています。Eigyo Engineを導入すれば、生産性を高められる得意な案件のスピーディな獲得が可能です。
Eigyo Engineの詳細はこちら
オフラインの広告活用
新聞の折込チラシや雑誌の広告欄、交通広告などオフラインの広告を活用する方法もあります。Web広告と比べると拡散範囲は限定的ですが、特定の地域・業界では効果が期待できるでしょう。
実際に、ある建設資材メーカーが、業界誌の裏表紙に広告を掲載したところ、翌週から問い合わせが急増しました。その結果、一定の新規顧客獲得効果が出ています。
イベントやセミナーの開催
対面でのイベントやセミナーの開催は、商談化率の高い新規顧客を獲得できる手法です。たとえば、以下のようなケースが考えられます。
- 自社のショールームで製品・サービスの体験会を実施する
- 技術セミナーを開催する
- 業界関連のセミナーに社員を講師として招致してもらう
イベントやセミナーの参加者はある程度購買意欲が高いため、自社の魅力をしっかり伝えられれば、効率的に新規顧客を獲得できるでしょう。ただし、参加してもらうためには、自社の知名度や信頼性が一定以上求められる点には注意してください。
ある装置メーカーは技術セミナーを定期開催し、毎回数十社が参加しています。その結果、開催の度に数件の商談が生まれ、新規顧客の獲得が実現しました。
展示会や商談会への参加
とくにBtoBの企業では、展示会や商談会への参加が有効な新規顧客の獲得手法となります。自社の業界に関連するイベントがあれば積極的に参加するとよいでしょう。既存顧客や見込み客に対して、事前に出展情報を配布しておくと、より高い効果が期待できます。
実際に、ある精密部品メーカーは機械系の技術展示会に出展し、3日間で100枚以上の名刺を獲得しました。その結果、数十件が商談につながり、いくつかの成約を獲得しています。
紹介制度の導入
既存顧客や取引先を通じて新しい顧客を紹介してもらう方法です。信頼性の高い新規顧客を獲得できるのはメリットだといえます。具体的な手法としては、以下のようなものが挙げられます。
- 既存顧客に紹介インセンティブを提供して、新しい顧客を紹介してもらう
- パートナー企業と業務提携して、互いに紹介制度を展開する
- 紹介用LPや紹介コードを発行する
紹介制度は携帯電話会社やクレジットカードなど、BtoCのサービスでよく見られますが、BtoBの企業でも成功事例は報告されています。たとえば、ある金型製造会社では顧客紹介制度を導入し、3か月で10件以上の紹介を獲得しました。
クーポン配布や無料トライアルの実施
クーポン配布や無料トライアルを実施すれば、コストがネックで契約・購入を躊躇しているユーザーに、自社の製品・サービスの魅力をアピールできます。魅力がしっかり伝われば、導入ハードルを下げることが可能です。
具体的には、以下のような手法が取り入れられています。
- 新規顧客限定で初回10%OFFクーポンを配布
- 期間限定の無料トライアルキャンペーンを実施
- 工場見学や製品貸出サービスを実施
ある分析機器メーカーでは、商品の無料デモ貸出を実施し、デモ後の導入率は40%以上を達成しました。宣伝や商談のコストを抑えつつ、新規顧客の獲得に成功しています。
新規顧客の獲得施策の決め方
新規顧客の獲得施策の決め方を解説します。
ターゲットの明確化
新規顧客を獲得するには、まず「誰に売るか」を明確にすることが重要です。業種・企業規模・地域・意思決定者の役職などを具体的に設定することで、訴求の精度が大きく向上します。製品やサービスの強みと親和性の高い市場セグメントに焦点を当てると、無駄な営業コストを削減し成果につながりやすくなるでしょう。
ターゲット設定では、ターゲットが抱える課題やニーズを明確化する必要があります。顧客が何を求めているのかをしっかり調査し、効果的なアプローチを検討しましょう。
自社や他社の事例の分析
過去の成功事例や失敗事例を振り返ることで、何が機能し、何が機能しなかったのかを整理できます。また、競合他社の施策やマーケティング活動を分析することで、新たな打ち手のヒントを得ることが可能です。展示会の出展効果・広告媒体の反応率・営業手法の違いなどをデータで比較しておきましょう。
リソースに応じた施策の選択
人員や予算に制限がある場合は、大規模な広告出稿よりも、SNS運用やSEO、メールマーケティングなどコストを抑えた施策を優先しましょう。一方で、即効性を重視するならWeb広告やテレアポなどのアウトバウンド施策も検討が必要です。自社の状況を正しく把握し、実行可能性の高い施策を選定しましょう。
新規顧客獲得までの流れ
新規顧客獲得までの流れを解説します。
施策を実施してリードを獲得する
まずは、自社に合った施策を決定して実行します。Web広告や営業活動などの施策を通じてリードを獲得しましょう。ここで獲得した見込み客に関する情報は、各種ツールなどにまとめて記録し、適切に管理することが大切です。
リードを獲得した顧客の課題やニーズをリサーチする
獲得したリードに対しては、ヒアリングやアンケート、資料ダウンロードの行動履歴などを通じて課題やニーズを把握します。とくにBtoBでは、相手企業が抱える課題の深さと合致度が商談化・成約率を大きく左右します。課題が可視化できていない相手に対しては、問題提起型のアプローチが有効です。
顧客ニーズに沿った提案をする
顧客のニーズが明確になったら、それに合わせてカスタマイズした提案を行います。価格やスペックではなく、課題解決につながるかどうかを軸に提案を組み立てることで、信頼を得やすくなります。BtoBでは1回限りの取引よりも、長期的な関係性の強化を視野に入れた提案が効果的です。
新規顧客を獲得するためのポイント
新規顧客を獲得するためのポイントを6つ紹介します。
高精度なターゲティングを行う
ターゲット設定が曖昧だと、広告の反応率も営業の成約率も下がります。結果として、施策の費用対効果が悪化し、無駄なコストばかりがかかってしまうため注意が必要です。企業属性や購買フェーズ、課題傾向などをもとに、精密なターゲティングを行いましょう。
ターゲット層を変更する
既存のターゲット層に成果が見られない場合は、視点を変えて他の市場を狙うのも一手です。たとえば製品の用途を他業界に展開したり、異なる規模の企業をターゲットにしたりすることで新たな市場を開拓できます。これは、自社の収益を多様化するという意味でも効果的なポイントです。
製品の新しい用途や付加価値をアピールする
製品そのものは変えずに、違う使い方や意外なメリットを訴求することで、新しい顧客層を開拓できるケースがあります。これは、ターゲット層の変更を図る場合にも効果的な施策です。自社製品・サービスの活用方法などを、柔軟な視点で再分析してみるとよいでしょう。
購入障壁を下げる
無料サンプルやトライアル、返品保証などを活用し、初回購入へのハードルを下げる施策は有効です。とくに導入コストや検証工数が高いBtoB製品においては、リスクの低減が意思決定を後押しします。
既存顧客や競合他社を分析する
既存顧客がどのような理由で製品・サービスを選んでいるかを把握することで、新規顧客に向けた訴求軸を明確化できます。過去の商談などのデータを分析し、既存顧客が抱える課題やニーズを整理しておきましょう。
また、競合の強み・弱みを分析すれば、自社が選ばれる理由を打ち出しやすくなります。海外製品を含め、多くの選択肢がある消費者に対して、自社製品・サービスが他社製品と差別化されていれば、候補に残りやすくなるでしょう。
施策の効果を測定する
すべての施策はやりっぱなしにせず、必ず効果測定を行いましょう。KPI(問い合わせ件数・成約率・CV率など)を定めて分析することで、改善点が明確になります。とくにWeb施策は、データに基づいたPDCAが成果に直結するため、定期的な効果測定と必要に応じた改善を行いましょう。
新規顧客を定着させるためのポイント
新規顧客を定着させるためのポイントを3つ紹介します。
定期的に接点を持つ
新規顧客との関係を深めるには、定期的なコミュニケーションが不可欠です。フォローメールやアフターサポート、ニュースレターなどで接点を維持し、信頼関係を構築しましょう。信頼関係が構築できれば、紹介などで新たな顧客の獲得も期待できます。
継続利用のメリットを提示する
製品やサービスの継続利用で得られる具体的なメリットを明確に伝えることは、新規顧客を定着させる上で欠かせません。たとえば、以下のようなことが挙げられます。
- 長期契約により費用を◯%割引
- 継続利用者限定の機能追加サポートあり
- 年間サポート契約によりトラブル補償オプションを追加
数字を伴った訴求は説得力を高めます。さらに、契約の更新タイミングや製品の更新周期に合わせたアップセル・クロスセルの提案を行うことで、顧客が「この会社と付き合い続ける価値がある」と感じられるように工夫しましょう。
理念やコンセプトへの共感を促す
単なる価格や機能だけで顧客の心をつなぎ止めるのは難しく、長期的な定着には「共感」が大きな要素となります。企業としての理念・開発思想・サステナビリティへの取り組みなど、製品やサービスの背景にある価値観を積極的に発信することで、顧客との感情的なつながりを強化可能です。
たとえば、「地域社会とともに歩む製造業」「環境負荷の低減を第一に考えた設計思想」など、企業の姿勢や哲学に共鳴する顧客は、多少のコストや手間がかかっても継続して取引を続けたいと考えるケースもあるでしょう。
新規顧客の獲得に関するよくある質問
新規顧客の獲得に関するよくある質問とその回答を紹介します。
新規顧客の獲得と既存顧客のリピート率アップはどちらが大切?
新規顧客の獲得と既存顧客のリピート率アップは、どちらも事業を安定・成長させるうえで欠かせない要素ですが、目的や成長フェーズによって優先度は変わります。一般的に、既存顧客のリピート率を上げるほうがコスト効率が高く、成果も出やすいとされています。新規顧客を1人獲得するよりも、既存顧客に再購入してもらうほうが約5分の1のコストで済むという「1:5の法則」というものもあるほどです。
一方で、新規顧客の開拓を疎かにすると、事業の成長が鈍化し、顧客層の偏りや売上の頭打ちを招くリスクもあります。とくにスタートアップや市場拡大を目指すフェーズでは、新規開拓の比重を高める取り組みが必要です。両方にバランスよくリソースを配分し、それぞれに適した戦略を展開しましょう。
コストを抑えて新規顧客を獲得する方法は?
限られた予算の中で新規顧客を獲得するためには、広告などの即効性の高い手段に頼りすぎず、低コストで実行可能な施策を着実に積み重ねることがポイントです。たとえば、以下のような手法は比較的コストがかかりにくく、成果につながりやすい傾向があります。
- SEO対策を施した自社サイトやブログでの情報発信
- SNSを活用したオーガニック集客
- 既存顧客からの紹介キャンペーンや紹介制度の導入
- 過去に接触があった見込み顧客への再アプローチ
- 無料セミナーやお役立ち資料を用いたリード獲得
また、コストを抑えて新規顧客を獲得するには、ターゲティングの精度が重要です。可能な限り確度の高い見込み客に対して、効果的な施策を講じることを意識してください。また、顧客情報の管理やマーケティングに役立つ資料の活用も、営業効率を高めるうえで有効です。
新規顧客獲得にかけるリソースがないときは?
新規顧客獲得にかけるリソースがないときは、アウトソーシングを活用するのも有効な手段です。自社の業界に強みのある営業代行サービスを利用すれば、自社の人的リソースを最低限に抑えながら、最短でリードや商談を獲得できるでしょう。
とくに製造業におすすめの営業代行については、以下の記事で詳しく解説しています。営業にかけるリソース不足に悩んでいる製造業の担当者の方は、ぜひ参考にしてみてください。
製造業の新規顧客獲得なら営業製作所がおすすめ
製造業の営業代行なら、営業製作所がおすすめです。営業製作所の「Eigyo Engine」を活用すれば、自社の強みを活かせる案件を獲得できます。製造業専門の営業代行なので、製品の技術的な強みを理解したうえで、最適なターゲット設定が可能です。
現在、営業製作所株式会社では無料ご相談会を実施しています。無料相談やお見積のご依頼、各種お問い合せについては、こちらからぜひお気軽にご連絡ください。