Excelによる図面管理は、コストがかからない点やカスタマイズ性の高さなどがメリットです。Excelは多くの従業員が使い方を把握しているため、トレーニング不要で図面管理に活用できます。
一方、Excelでの図面管理は手入力に大きく依存するため、「Excelでの図面管理を効率化したい」「Excelと図面管理システムの違いを知りたい」といった方も多いのではないでしょうか。
そこで本記事では、Excelでの図面管理の方法やメリット・デメリット、効率化のための工夫などについて解説します。より便利に使える図面管理システムとの比較も行うので、ぜひ最後までチェックしてみてください。
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Excelでの図面管理
Excelを用いた図面管理は、多くの製造業・建設業で採用されている方法です。特別なシステムを用意しなくても始められる手軽さがあり、小規模な企業や部署単位での運用に向いています。一方で、図面数が増えるほど管理が複雑化し、Excelならではの限界が出てくる点にも注意が必要です。
ここでは、Excelで図面を管理する方法や、メリット・デメリットを詳しく解説します。
Excelでの図面管理の方法
Excelでの図面管理の方法を解説します。
テンプレートを作成する
Excelでの図面管理を始める際の最初の作業は、図面管理用のテンプレートを作成することです。
一般的には以下のような項目を列として作成します。
- 図番
- 図面名(品名)
- バージョン(版数)
- 更新日
- 担当者
- 保管場所(ファイルパスやフォルダ名)
- メモ欄
これらの項目をExcelに入力して、以下のように図面管理表のテンプレートを作成しましょう。

項目については、管理の方法や対象の書類などによってカスタマイズが必要です。テンプレートを最初にしっかり作り込むことで、後の運用の品質にも大きく影響します。
データを入力する
作成したテンプレートに、図面情報を手入力します。紙図面ならスキャンしてPDF化し、そのファイル名・保存場所をExcelに登録しましょう。

このようにExcel上で図面ファイルへのリンクを貼る ことで、ファイルを探す手間を減らせます。また、「版数」や「更新日」を記入しておくと、最新図の把握が容易になり、誤った図面の使用防止にもつながるでしょう。
データ入力を効率化するには、プルダウンリストや入力規則を設定し、材質や担当者名などの入力を統一しておくと、入力ミスや表記揺れを防げます。
図面を手作業で更新する
Excelでは、図面の改訂や追加が発生するたびに、手作業で情報を更新しなければなりません。たとえば、以下のような作業が必要です。
- バージョンを上げる
- ファイルパスを変更する
- 修正内容をメモ欄に記入する
これらの更新作業は、図面数が多いほど工数が増える傾向にあります。
Excelでの図面管理のメリット
紙図面の管理の手間を削減できる

Excelで管理している図面を一覧化すれば、紙図面に埋もれることが減り、検索性が向上します。ファイルパスを記録しておけば、目的の図面をすぐに開けるようになるでしょう。図面管理の効率化やデジタル化については、以下の記事でも詳しく解説しています。より詳細を知りたい場合は、ぜひ参考にしてみてください。
コストを抑えやすい

Excelは多くの企業で既に導入済みで、Excelでの図面管理をはじめてもほとんどの場合追加費用がかかりません。予算が限られている企業でも取り組みやすい管理方法です。
誰でも使いやすい

Excelは一般的な業務ツールであり、多くの社員が操作方法を理解しています。ほかの新しい図面管理システムを導入する場合と異なり、研修コストもほとんど発生せず、導入しやすい点が大きな利点です。
カスタマイズしやすい

Excelでの図面管理では、会社の運用に合わせて列項目を自由に変更できます。たとえば、顧客名・受注番号・素材などをテンプレートに追加することも可能です。独自のルールや慣習がある企業にとっては、ほかの図面管理システムよりも使いやすいと感じるケースもあるでしょう。
Excelでの図面管理のデメリット
一方、Excelでの図面管理にはデメリットも存在します。ここでは、Excelでの図面管理の主なデメリットについてチェックしておきましょう。
手入力の手間がかかる

Excelでの図面管理においては、図面の登録や更新はすべて手動のため、作業工数がかかります。図面点数が増えるほど負担が大きくなり、運用が破綻しやすくなる点には注意が必要です。とくに図面の更新が頻繁に行われるシーンでは、手入力にかかる労力が非常に大きくなるでしょう。
入力ミスが起こりやすい

Excelでの図面管理では人が情報を手入力するため、以下のようなミスが頻発します。
- 図番の打ち間違い
- バージョンの更新漏れ
- ファイルパスの違い
これらのミスは見落としや探し漏れにつながり、大きな手戻りを生じる可能性があるため注意が必要です。ルール周知が不十分な場合、人によって入力方法が異なるといった問題が発生するケースもあります。
検索機能が限定的

Excelの図面管理における検索では、図番・図面名などでの検索はできるものの、図面自体の内容までは検索できません。より多くの情報で検索できるようにするにはテンプレートの項目を増やすなどの対応が必要で、入力の手間がさらに増大します。
セキュリティ性が不十分

Excelファイルはコピー・持ち出しが容易で、アクセス権限の管理も限定的です。社外漏えいのリスクが高く、機密性の高い図面管理には不向きだといえます。
Excelでの図面管理を効率化する工夫
Excelでの図面管理を効率化するにはいくつか工夫が必要です。ここでは、具体的な3つの工夫について紹介します。
効果的なテンプレートやマクロを活用する

Excelでの図面管理の効率化にはテンプレートの設計が重要です。列の並びを統一し、入力規則(ドロップダウン、日付入力制限など)を設定することで、入力ミスを減らせます。
また、簡単なVBAマクロを使えば、以下のようなことが実現可能です。
- 図番の自動チェック
- ファイルリンクの一括更新
- バージョン管理の自動化
上記のようにExcelでの図面管理では、いかに手入力・手作業の部分を減らして自動化するかが効率化のポイントだといえます。
変更履歴を台帳で管理する

Excelでの図面管理において、更新履歴の管理は課題の1つです。すべての更新履歴を図面管理表で管理するのは難しいため、変更履歴の記録台帳を準備するとよいでしょう。図面を更新するたびに、台帳に変更履歴を残しておくことで、版数管理のトラブル防止につながります。
ほかのツールと組み合わせて運用する

Excelだけで図面管理を完結させるのには限界があるため、ほかのツールとの併用が必要です。たとえば、以下のツールと併用すると効率が上がります。
- クラウドストレージ(Dropbox、Google Driveなど)
- リネームツール
- スキャンツール
- 書類管理システム
これらを組み合わせれば、Excelベースであっても簡易的な図面管理システムに近づけることができます。
書類管理システムや図面のスキャンサービスについては、以下の記事で詳しく解説しています。導入を検討する際は、ぜひ参考にしてみてください。
▶︎図面スキャンおすすめ15選!データ化精度や大判/青焼き対応なども紹介
▶︎図面を電子化する方法は?おすすめツールや導入方法などを解説
図面の管理には専用の図面管理システムがおすすめ
Excelでの図面管理は、少ない図面数や小規模なチームであれば十分に機能しますが、図面点数が増えたり、部署横断での共有・検索が必要になったりすると限界が見えてきます。とくに、版数管理・アクセス権限・履歴管理・セキュリティといった要素は、Excelだけで安全かつ正確に運用するのが難しくなります。
ここでは、Excelよりも効率的に図面を管理できる図面管理システムについて解説します。なお、具体的な図面管理システムについては以下の記事でも紹介しているので、あわせて参考にしてみてください。
▶︎図面管理システムおすすめ18選!機能や料金プラン、導入メリットなども解説
図面管理システムの利用方法
図面管理システムは、「図面を登録する」「更新する」「検索して活用する」という3つの流れを中心に利用します。Excel運用と比べて特別に複雑な作業が増えるわけではなく、むしろ今まで人手で行っていた整理や版管理の多くをシステム側に任せられるため、現場に負荷をかけずに運用できる点が特徴です。ここでは、代表的な利用方法を3つのステップに分けて解説します。
図面を電子化して登録する

最初のステップは、図面を電子データとしてシステムに登録することです。すでにCADデータやPDFがある場合は、そのファイルをドラッグ&ドロップしたり、既存フォルダを一括で取り込んだりするだけでシステム上に登録できます。紙図面しかない場合は、複合機やスキャナでスキャンし、PDFや画像データとして取り込んだうえで登録しましょう。
近年の図面管理システムでは、AI OCRや自動タグ付け機能を備えた製品も多く、図番・品名・材質・顧客名・案件名などの情報をシステムが自動で読み取り、属性情報として付与してくれます。これにより、従来はExcelに手入力していた付帯情報の多くを自動化可能です。
登録の段階でAIが図面をカテゴリ別に仕分けし、フォルダ構成やタグ付与まで自動で行ってくれるシステムもあるため、運用開始時から整然とした状態でスタートしやすくなります。
図面を更新する

図面は一度登録して終わりではなく、設計変更・仕様変更・改訂などに応じて継続的に更新が発生します。図面管理システムでは、同じ図番の新しいファイルをアップロードするだけで自動的に版を追加し、版管理履歴として記録してくれるものが一般的です。
また、改訂理由や承認者、変更日時などをワークフロー機能と連携させて記録できるシステムも多く、監査対応やトレーサビリティ確保にも有効です。Excelでは、別シートに更新履歴を残したり、ファイル名に「_rev2」などと付けて管理したりする必要がありますが、図面管理システムではこうした作業がほぼ自動化され、現場の負担を抑えながら正確な履歴管理が行えます。
紐付けられた情報で図面を検索する

登録・更新された図面は、図番や品名だけでなく、さまざまな条件で検索して活用できます。図面管理システムでは、図番・品名・顧客名・案件名・担当者・日付・材質・サイズなどの属性情報に加え、図面上の文字情報や、関連する検査成績書・仕様書・見積書などと紐付けて検索できる製品も少なくありません。
AI類似図面検索機能を備えたシステムなら、図面の形状や構造の特徴をもとに、「この部品と似た形の図面」を瞬時に探し出すことも可能です。Excelでは、セルに入力された文字情報に対してしか検索できませんが、図面管理システムでは図面の中身そのものを検索の対象にできるため、設計・見積・品質管理など多くのシーンで活用の幅が広がります。
図面管理システムを導入するメリット
図面管理システムを導入する主なメリットを紹介します。
図面の登録・管理・更新の手間を軽減できる

Excel運用では、図番や品名、顧客名などを一つひとつ手入力し、フォルダ分けやファイル名の命名ルールも担当者が意識して守る必要があります。一方、図面管理システムでは、登録時の自動属性付与や自動分類、版管理機能によって、こうした手作業が大幅に削減されます。
さらに、メールで届いた図面をそのままシステムに転送するだけで、自動的に案件ごとに仕分けされたり、既存図面と紐付けられたりする仕組みを持つ製品もあります。このような自動化により、「忙しい時期ほど図面が登録されない」「人によって登録の粒度やルールがバラバラ」という問題を抑え、誰が担当しても一定品質で図面管理を行えるようになるでしょう。
常に最新の図面が参照できる

図面の誤使用は、製造不良・やり直し・クレームなどに直結する大きなリスクです。Excel管理では、どのフォルダに最新の図面が保存されているか、担当者が頭の中で把握しているケースも多く、人に依存した運用になりがちです。
図面管理システムでは、利用者が図面を開いたときに自動的に最新版が表示されるよう設計されており、必要に応じて過去版にさかのぼることも容易です。誰がいつどの版を閲覧したかといったログも残せるため、ヒューマンエラーが起きた際の原因追跡もスムーズです。
必要な図面をすぐに検索できる

Excelでは、図番や品名の一部といった限られた情報でしか検索できず、表記揺れや入力漏れがあると目的の図面にたどり着けないこともあります。図面管理システムでは、属性情報・図面内テキスト・関連文書・形状情報など、複数の軸で検索できるため、必要な図面にすぐたどり着くことが可能です。
これにより、図面を探す時間そのものが短縮されるだけでなく、過去の設計資産を積極的に再利用しやすくなり、設計リードタイム短縮や工数削減にもつながります。必要な図面をすぐに検索できるAI類似図面検索システムについては、以下の記事で詳しく解説しているので、あわせて参考にしてみてください。
▶︎おすすめのAI類似図面検索システム13選!機能や月額、導入事例などを解説
セキュリティ性を向上できる

Excelファイルはコピーが容易で、USBメモリへの持ち出しやメール添付などによって意図せず情報が拡散するリスクが高いのに対し、図面管理システムではアクセス制御やログ管理によって情報の扱いを厳格に管理できます。
ユーザーごと・部署ごと・プロジェクトごとに閲覧権限やダウンロード権限を細かく設定できるため、「誰がどの図面を見られるか」を明確にコントロール可能です。さらに、通信経路の暗号化や二段階認証、IP制限などを組み合わせることで、社外からの不正アクセス対策も強化できます。
図面管理システムを導入するデメリット
図面管理システムを導入するデメリットや注意点について解説します。
システムの導入コストがかかる

図面管理システムの導入には、初期費用や月額利用料など、一定のコストが発生します。Excelの場合は既存のOfficeライセンスをそのまま利用できるのに対し、専用システムは明確な投資として予算化する必要がある点には注意しましょう。
図面を探す時間の削減、人件費の削減、ミスによる手戻りや不良の減少、クレームリスクの低減といった効果を金額換算したうえで、投資回収の観点から検討することが重要です。トライアルや段階導入を活用し、最小限の範囲から始めて効果を検証しましょう。
運用方法のトレーニングが必要

新しいシステムを導入すると、どうしても使い方を覚えるというハードルが生じます。とくに現場の担当者が多い場合、「今のExcelで何とかなっているから、わざわざ変えなくてもいいのでは」と感じる声が出てくることも少なくありません。
この課題を乗り越えるには、システムベンダーによる説明会やトレーニング、簡潔な操作マニュアルの整備、最初は代表ユーザーを決めて運用を軌道に乗せるなど、段階的な定着支援が欠かせません。また、具体的なメリットを現場目線で共有することで、前向きに使ってもらいやすくなります。
Excelよりもカスタマイズ性が制限されやすい

Excelはセルやシートを自由に追加・編集できるため、運用ルールを柔軟に変えやすい反面、人によって管理方法がバラバラになりやすいという弱点があります。図面管理システムは、一定のルールに沿って運用することを前提に設計されているため、Excelほどの自由度はありません。
しかし、これは裏を返せば標準化された運用を実現しやすいという長所でもあります。多くの製品では、カスタム項目の追加やワークフロー設定の変更など、現場に合わせた範囲でのカスタマイズが可能です。
Excelと図面管理システムの比較
ここでは、図面管理の手間・セキュリティ性・コストという3つの観点から比較します。
図面管理の手間の違い

Excelは導入ハードルが低く、少数の図面を管理するだけであれば、シートとフォルダを組み合わせるだけで運用できます。しかし、図面点数が数千〜数万単位に増えると、手入力による登録・版管理・フォルダ構成のメンテナンスといった作業が担当者の大きな負担になります。
図面管理システムは、登録時の自動属性付与・版管理・自動分類といった機能により、運用を続けるほど手間を削減できる仕組みが整っています。日々の運用を考えると、「最初はExcelで十分でも、一定の規模を超えた段階で専用システムのほうがトータルの手間は少なくなる」というケースが多いといえます。
セキュリティ性の違い

Excelファイルは簡単にコピー・持ち出しができるうえ、パスワード保護も万全とはいえません。共有フォルダで管理している場合、誰がどの図面にアクセスしたかを詳細に追跡するのも難しく、内部不正や誤送信のリスクが残ります。
これに対し、図面管理システムではユーザーごとのアクセス権限や操作ログの記録など、セキュリティを前提とした設計がなされています。クラウド型であれば、データセンターの物理的な安全性や、通信経路の暗号化といった対策も標準で備わっているため、自社で一から環境を整えるよりも高いレベルのセキュリティを比較的容易に実現可能です。
コストの違い

表面的なコストだけを見れば、Excelは追加費用がほとんど不要で、図面管理システムは月額・年額の利用料が必要です。しかし、実際には図面を探す時間、誤使用による手戻り、属人化した運用に伴うリスクといった目に見えにくいコストも存在します。
図面管理システムは確かに投資が必要ですが、その分、検索時間の削減やミス防止、部門間の情報共有による業務効率化など、多方面でのコスト削減効果が期待できます。長期的な視点で見ると、「システム費を払ってでも専用システムに移行したほうが総コストは下がる」というケースも少なくありません。
そのため、Excelでの管理が手に負えなくなってきた、図面の誤使用リスクを真剣に抑えたい、図面をもっと積極的に活用したいといった課題がある場合には、専用の図面管理システムの導入を本格的に検討する価値があるといえるでしょう。
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| 主な機能 | AI図面解析
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| 運営会社 | 営業製作所株式会社 |
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DX Engineの導入事例
DX Engineによる図面管理効率化の事例を2つ紹介します。
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紙図面はPDF化して1つのフォルダに溜めていたものの整理されておらず、目的の図面を1枚探すのに30分かかることもありました。受注済み図面だけ管理し、受注前図面は山積みで、見積漏れに気づくのも問い合わせ後という非効率な状態でした。
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この導入事例の詳細については、以下の記事をチェックしてみてください。
株式会社タキオンワタナベ様

受注案件の図面は紙とデータで管理していたものの、見積図面は数が多く保管しておらず、ファイル名を図番で保存していたため品名から検索できず、過去の図面参照や見積金額の確認に時間がかかる課題がありました。
こうした状況を改善するため、手間なく導入できる点に魅力を感じ「DX Engine」を採用。メール転送やスキャンPDFの一括アップロードだけで自動整理されるため、従来の業務フローを保ったまま運用できています。多軸検索により図面を探す工数も大幅に削減され、見積回答の状況確認もスムーズになりました。図面管理だけでなく案件管理まで一括で行えるようになり、業務効率化を強く実感されています。
この導入事例の詳細については、以下の記事をチェックしてみてください。
Excelでの図面管理に関するよくある質問
Excelでの図面管理に関するよくある質問とその回答を紹介します。
図面は紙で管理するのとExcelで管理するのではどちらがいい?

図面を紙ベースで管理するよりは、管理に必要な手間とスペースの面でもExcelで管理したほうがよいでしょう。さらに、手入力が多いExcelよりも専用の図面管理システムがおすすめです。図面管理の効率的な方法については以下の記事も参考にしてください。
今後も図面のExcel管理は行われる?

Excelでの図面管理は今後も一定数の企業で継続して利用されると考えられます。とくに、小規模事業者や図面数が少ない環境では、コストをかけずに管理したいというニーズが強く、Excelは依然として手軽で扱いやすい管理手段だからです。
しかし、図面数が増えたり、見積・設計・製造など複数部署で図面を活用するようになると、Excel管理には限界が生じます。次第にExcelでの図面管理から専用システムへの移行は進んでいくと考えられるでしょう。
無料の図面管理システムはある?

無料で利用できる図面管理システムは存在しますが、機能が限定的だったり、保存容量に制限があるケースが多く、業務用としては十分な性能を発揮できない場合があります。一般的な無料ツールでは次のような特徴が挙げられます。
- PDF・画像の保存ができるだけで、OCR解析や属性検索は非対応
- 図面のバージョン管理が弱く、最新版の判定が難しい
- セキュリティ対策が限定的で、社外秘図面の保存には向かない
- サポートがないため、トラブルが発生した際に自己解決が必要
コストを抑えながら機能性も重視したい場合は、低額から利用できるクラウド型図面管理システムや、AI OCR機能付きの月額制サービスなどを選ぶと、安全性・効率性を両立できます。
手書きの書類も管理できる?

手書き書類や紙図面も管理できますが、Excelで扱う場合はスキャンしてPDFに変換し、ファイルパスをExcelに手入力する必要があります。
一方、図面管理システムであれば次のようなメリットがあります。
- AI OCRで手書き文字を含む図面の文字情報を自動データ化
- 図面の内容からキーワード検索が可能(品名、寸法、材質など)
- 図面・書類を自動分類し、案件ごとにまとめてくれる
- 差分や変更点も自動で検出して整理
- 紛失リスクがなく、クラウドから誰でもアクセス可能
とくに最近のAI OCRは精度が高く、クセのある手書き文字でも読み取りやタグ付けが可能なため、紙図面のデジタル化に大きく役立ちます。AI OCRについては以下の記事で解説しているので、ぜひ参考にしてみてください。