営業アウトソーシングとは？メリデメや費用、おすすめサービスなどを紹介

営業アウトソーシングとは

営業アウトソーシングとは、自社の営業活動の一部または全部を外部の専門業者に委託することを指します。営業代行や営業支援とも呼ばれ、リード獲得から商談、クロージング、さらには営業研修や戦略設計に至るまで、さまざまな業務を外注することが可能です。
従来、営業活動は自社内で完結するのが一般的でしたが、近年では営業力不足や人的リソースの限界、デジタル技術の進化などを背景に、営業アウトソーシングの需要が急速に高まっています。自社の経営戦略や営業課題に応じて、必要な部分だけを委託できる柔軟性の高さも特徴です。

営業アウトソーシングの業務内容

営業アウトソーシングで対応可能な業務は多岐にわたり、業者によっても異なります。以下は主な業務内容を一覧にした表です。

＜営業アウトソーシングの業務内容例＞

自社の目的や営業フェーズに応じて、適切なサービスを選定することが重要です。

営業アウトソーシングが注目されている背景

営業アウトソーシングの需要は、近年急速に高まりつつあります。営業アウトソーシングが注目されている背景について解説します。

営業人材の不足

多くの業界で人手不足が深刻化しており、営業職も例外ではありません。とくに中小企業やスタートアップでは即戦力となる営業人材の採用が難しく、教育・育成にも時間とコストがかかるのがネックです。こうした背景から、必要な時期に、必要なスキルを持った営業人材を確保できるアウトソーシングが有力な選択肢となっています。
製造業の人手不足については、以下の記事で詳しく解説しています。人手不足でお困りの製造業の担当者の方は、ぜひ参考にしてみてください。
▶︎製造業の人手不足をデータで解説！原因や影響、解決策も紹介

ITツールの活用やDX化の推進

SFA（営業支援システム）やCRM、MA（マーケティングオートメーション）といったITツールの普及により、営業活動のデジタル化が進んでいます。こうしたツールの導入や運用に精通した外部パートナーに営業業務を任せることで、デジタル営業へのスムーズな移行が可能です。DX推進の一環として、営業アウトソーシングを活用する企業も増加傾向にあります。

営業アウトソーシングの料金形態と費用相場

営業アウトソーシングの料金形態は、委託する業務の内容や範囲によって異なります。主な報酬体系は以下の3種類です。

固定報酬型

固定報酬型は、毎月一定の金額を支払う方式です。契約期間中は成果に関係なく、予め取り決めた業務内容が遂行されます。業務の予測がしやすく、安定した委託ができる点がメリットですが、成果が出ない場合でもコストが発生する点には注意が必要です。月額費用の相場は20万～80万円程度が一般的です。

成果報酬型

成果報酬型は、アポイントの獲得数や契約数など、一定の成果に応じて報酬が支払われる形式です。初期コストを抑えて始められる点が魅力で、とくに新規開拓など成果重視のプロジェクトに適しています。成果が出なければ報酬が発生しないため、業者側の動機づけが強く、アグレッシブな営業スタイルになる傾向があります。アポ単価は1件あたり10,000〜50,000円程度が相場です。
成果報酬型の営業代行については、以下の記事で詳しく解説しています。気になる方は、ぜひあわせてチェックしてみてください。
▶︎成果報酬型の営業代行15選！メリット・デメリットや選び方も解説

複合型

複合型は、固定報酬と成果報酬を組み合わせたハイブリッド型の料金体系です。たとえば、基本業務に対して月額固定報酬を支払い、追加成果に応じてインセンティブを支払う形式などがこれにあたります。
業務の安定性と成果への期待を両立させたい場合に適しており、多くの営業アウトソーシング会社がこの形式を採用しています。費用感としては、月額20万〜50万円に加えて成果単価が設定されるケースが一般的です。

営業アウトソーシングを利用するメリット

営業アウトソーシングを利用するメリットを5つ紹介します。

営業人材の採用にかかるコストの削減

営業人材の採用には、求人広告や人材紹介手数料、面接・教育にかかる人件費など、多くのコストが発生します。営業アウトソーシングを利用すれば、採用や育成にかかる工数を大幅に削減し、即戦力を確保可能です。とくに採用リスクを抑えたい企業にとって、大きなコストメリットがあります。

営業業務の効率化と生産性向上

営業アウトソーシング企業は、営業に特化したノウハウや仕組みを持っているため、業務の効率化と成果の最大化が可能です。インサイドセールスやテレアポなどを外部に任せることで、社内の営業担当者は商談やクロージングなどコア業務に集中できるようになり、全体の生産性が向上します。

営業部門の拡大と強化

新規事業の立ち上げや新エリアへの進出など、営業体制を一時的に拡充したい場合にも営業アウトソーシングは有効です。必要なタイミングで、必要なスキルを持つ人材を柔軟に活用できるため、自社の営業力強化やテストマーケティングにも適しています。

営業コストの変動費化

営業スタッフを正社員として雇用すると、固定費として人件費が発生しますが、営業アウトソーシングであれば業務量や期間に応じて費用を変動させることが可能です。景気変動や需要の増減に合わせてコストを最適化できる点は、とくにスタートアップや中小企業にとって大きな魅力です。

営業人員の最適化

営業アウトソーシングを活用することで、営業人員の配置を柔軟に調整できるようになります。とくに、繁忙期と閑散期で業務量に大きな差がある企業にとっては大きなメリットです。たとえば、繁忙期には営業代行業者にリソースを追加投入してアプローチ数を増やし、閑散期には委託範囲を縮小するといった調整ができます。

営業アウトソーシングを利用するデメリット

営業アウトソーシングを利用するデメリットを5つ紹介します。

自社に営業ノウハウが蓄積しにくい

営業活動を外部に委託すると、自社の中に営業に関する知見やノウハウが蓄積されにくくなります。とくに長期間にわたりアウトソーシングに依存すると、営業戦略や商談の進め方に関するスキルが社内で育たず、将来的に内製化が難しくなるリスクがある点には注意が必要です。

営業活動の委託先への依存

営業アウトソーシングは、成果を出すパートナーに依存しやすくなるという側面があります。委託先に大きく依存した状態が続くと、契約終了時や業者側の体制変更時に営業活動が滞る可能性もあるため、社内でも一定の管理体制の維持が必要です。

情報漏洩リスクの高まり

営業アウトソーシングを行う際は、顧客情報や営業戦略などの機密情報を外部業者と共有します。そのため、セキュリティ体制が不十分な業者を選ぶと、情報漏洩のリスクが高まる点には要注意です。業務委託契約とあわせて、秘密保持契約（NDA）の締結も重要だといえます。

複雑な商材を扱う場合は成果までに時間がかかる

技術的な知識や業界特有の理解を要する複雑な商材は、外部の営業パートナーが理解・習得するまでに時間が必要です。そのため、短期間で成果を求めると期待とのギャップが生じることもあります。こうした商材では、丁寧な教育や情報共有が欠かせません。

料金形態によってはコストがかさむ

営業アウトソーシングには固定報酬型・成果報酬型などの料金体系がありますが、業務内容や成果次第ではコストが高くつく場合もあります。とくに成果報酬型では、アポ単価や契約報酬が高額になるケースもあるため、事前に見積もりやシミュレーションを十分に確認することが重要です。

営業アウトソーシングの委託先の選び方

営業アウトソーシングの委託先の選び方のポイントを解説します。

外注したい業務に対応している業者を選ぶ

営業アウトソーシングの業務内容は、テレアポからクロージング、カスタマーサクセスまで多岐にわたります。自社が委託したい業務範囲に応じて、対応可能な実績を持つ業者を選定しましょう。インサイドセールスが強い業者、商談に特化した業者など、専門分野にも着目することが重要です。

同業他社の支援実績がある業者を選ぶ

自社と同じ業界・業種での支援実績がある業者であれば、業界特有の営業課題や商材の特性を理解しており、スムーズな対応が期待できます。事例紹介やインタビュー記事などで、どのような企業を支援してきたかを事前に確認するとよいでしょう。
なお、製造業向けの営業アウトソーシングサービスについては、以下の記事で詳しく解説しています。営業アウトソーシングの導入を検討している製造業の担当者の方は、ぜひ参考にしてみてください。
▶︎製造業におすすめの営業代行20選！選び方や注意点も解説

自社に適した料金形態・料金の業者を選ぶ

営業代行には、固定報酬型・成果報酬型・複合型などの料金体系があります。自社の営業目標や予算に合わせて、最適な課金モデルを提案してくれる業者を選ぶことがポイントです。また、見積もりの内訳が明確であるかも重要な判断基準となります。

進捗や成果が見える業者を選ぶ

定期的なレポート提出や、リアルタイムでの成果・進捗共有を行ってくれる業者は、透明性が高く信頼性もあります。営業代行は成果の見えにくい業務もあるため、どのように数値化し、レポーティングしてくれるかを確認することが重要です。

おすすめの営業アウトソーシング業者16選

おすすめの営業アウトソーシング業者を16社紹介します。

営業製作所株式会社

営業製作所株式会社では、営業アウトソーシングサービスを提供しています。自社の強みを活かせる案件を獲得できる革新的マッチングサービス「Eigyo Engine」により、自社にとって生産性が高く、スピード・価格ともに高い競争力を発揮できる「得意な案件」のリサーチを代行し、確度の高い商談を獲得可能です。
Eigyo Engineでは、技術的な強みを正しく理解したうえで、豊富なデータと人員を駆使して有力な企業を選出・ご紹介します。他社にはないキーワード検索による高精度なリスト作成、高いキーマンへの到達率が強みです。
現在、営業製作所株式会社では無料ご相談会を実施しています。無料相談やお見積のご依頼、各種お問い合せについては、こちらからぜひお気軽にご連絡ください。

株式会社セレブリックス

株式会社セレブリックスは、27年分の実績データから成功率の高い営業手法をまとめた「顧客開拓メソッド」を活用した営業代行・営業コンサルティングサービスを提供しています。リード獲得だけでなく、営業戦略の設計から案件の受注まで、営業のプロセス全体を代行・支援するのが特徴です。

株式会社ウィルオブ・ワーク

株式会社ウィルオブ・ワークは、営業・販売を主とした人材サービスを25年以上提供している営業代行・営業アウトソーシングの企業です。業界・商材を問わず、課題解決に向けた営業支援を行っています。営業課題に合わせた専門チームを構築する支援体制が強みです。

株式会社エグゼクティブ

株式会社エグゼクティブは、東京都中央区に本社を置く、BtoB提案型商材企業向けの営業代行サービスを提供している会社です。1,000社以上の豊富な営業アウトソーシングの請負実績を持ち、中堅〜大手企業へのアプローチを得意としています。営業部門が行うすべての業務を代行できるのも強みです。

株式会社コンフィデンス

株式会社コンフィデンスは、1998年から営業代行をスタートした業界のパイオニアを謳う会社です。主に大手企業の新規事業部門やベンチャー企業を中心に、多くの営業アウトソーシングの請負実績があります。営業戦略・戦術策定の独自メソッドを強みにしており、事業開発・構築も行っています。

セールスロボティクス株式会社

セールスロボティクス株式会社は、インサイドセールスのプロフェッショナルとして営業支援を行う企業です。AIを積極的に活用しており、成果をあげるための実行スピードを強みとしてアピールしています。インサイドセールス関連の営業課題があれば、商談してみるとよいでしょう。

株式会社ベイルズ

株式会社ベイルズは、インサイドセールスに関する営業アウトソーシング・支援を行っている企業です。体制構築から実務支援まで幅広い支援を行っており、内製化に向けたサポートも強みとしてアピールしています。

株式会社セールスジャパン

株式会社セールスジャパンは、主にベンチャー企業や中小企業向けに営業代行・販売支援のサービスを提供している会社です。完全成果報酬型なので、営業アウトソーシングの委託に固定費用は発生しません。コストダウンと売上アップの相乗効果を生み出す施策を強みとしてアピールしています。

株式会社ジャパンプ

株式会社ジャパンプは、企業の営業支援を行っている企業です。法人向け営業代行・テレアポ代行・コール営業などの営業代行に加え、営業コンサルティングなどのサービスも提供しています。新規事業立ち上げの実績をアピールしている点も特徴です。

株式会社アースリンク

株式会社アースリンクは、ITソリューションや営業支援などのサービスを提供している企業です。インサイドセールス代行のほか、各種ソフト・システムの開発や導入支援などを行っています。自社の営業活動へのIT導入やDX化などに課題を抱えている場合は、相談してみるとよいでしょう。

株式会社リーグル

株式会社リーグルは、700社以上の実績を持つBtoBセールスマーケティングの企業です。テレアポ代行やインサイドセールス代行のほか、リスト作成や10回単位で営業マンを雇える「クラウド営業マン」といった特徴的なサービスも提供しています。

株式会社コムレイズ・インキュベート

株式会社コムレイズ・インキュベートは、ベンチャー企業投資事業や営業支援事業を手掛ける企業です。テストマーケティングや営業コンサルティング、営業代行などのサービスを提供しています。単に成果をあげるだけでなく、企業の持続的な成長をサポートしています。

株式会社SORAプロジェクト

株式会社soraプロジェクトは、テレアポ・インサイドセールス・企業リスト作成などを代行している会社です。テレアポ代行なしで企業リストのみ提供してもらうなど、柔軟な使い方ができます。インサイドセールスでは独自ツールなども活用し、仕組み作りをサポートしています。

株式会社アイランド・ブレイン

株式会社アイランド・ブレインは、製造業を含む55業種3,500社以上の導入実績を誇る営業代行・営業コンサルティング会社です。「IB式営業代行」というBtoB専門のアポイント獲得に特化したサービスを提供しており、新規契約獲得を支援しています。

株式会社セールスクルー

株式会社セールスクルーは、東京都渋谷区に本社がある営業コンサルティング・営業代行などを行う企業です。WebマーケティングやWeb制作などのサービスも提供しています。営業だけでなく、Webマーケティングにも課題を抱えている場合は相談してみるとよいでしょう。

株式会社アンビエント

株式会社アンビエントは、テレアポ代行を中心とした営業アウトソーシングを提供している企業です。IT・Web業界やBtoB向けの専門性が高いサービスにも対応しています。従量制の料金形態なので、どの程度のコストがかかるのかわかりやすいのもメリットです。

営業アウトソーシングを利用した成功事例

営業アウトソーシングを利用して成果をあげた成功事例を2つ紹介します。

インサイドセールスを外部委託したIT企業の事例

ある中堅のITサービス企業では、新規顧客の獲得を営業担当者が兼任していたため、リードへの初期対応が遅れ、商談機会の取りこぼしが課題となっていました。そこで、見込み顧客へのアプローチ部分をアウトソーシングし、インサイドセールスの専任チームを外部に設置しました。
結果として、リード対応のスピードが向上し、質の高いアポイントが安定して供給されるようになりました。営業担当者はクロージングに専念できるようになり、商談数は導入前の約2倍にまで増加しています。

販路拡大を営業代行に依頼した製造業の企業の事例

地方で特殊部品を製造しているある中小企業では、東京圏への販路拡大を目指していたものの、自社に営業拠点や人材が不足していました。そのため、営業アウトソーシングを活用し、首都圏に強みを持つ営業代行会社に新規開拓を委託しました。
首都圏の商習慣や顧客ニーズに精通した営業パートナーの支援により、導入から半年で複数の大手取引先との契約に成功しました。自社で営業拠点を新設するよりも大幅にコストを抑えながら、リスクを最小限にした市場進出を実現できた事例です。

失敗しない営業アウトソーシングの導入手順

営業アウトソーシングの導入手順を解説します。

自社の課題を明確化する

まず重要なのは、「何のためにアウトソーシングを行うのか」を明確にすることです。新規開拓に時間が割けていないのか、営業リソースが足りないのか、成果が出ていないのかなど、現状の営業課題を具体的に洗い出しましょう。このステップを丁寧に行うことで、最適な委託範囲や成果目標が設定しやすくなります。

営業アウトソーシング先を選定する

次に、自社の課題に合致した営業代行業者を選定します。対応可能な業務範囲・過去の支援実績・料金体系・対応エリア・対応品質などを比較し、信頼できるパートナーを見極めましょう。同業種の支援経験があるかどうかも、成果の出やすさに大きく影響します。

丸投げせず密にコミュニケーションをとりながら業務を進める

営業アウトソーシングを成功させるには、業務を丸投げするのではなく、適切な連携体制を構築することが不可欠です。定期的なミーティングや報告を通じて、進捗状況や課題を共有し、必要に応じて方針の見直しを行いましょう。密なコミュニケーションにより、委託先のモチベーション維持にもつながります。

費用対効果を検証する

営業アウトソーシングはコストが発生するため、必ず費用対効果を検証することが重要です。商談件数や受注件数、単価などの成果指標（KPI）を設定し、定期的に数値をもとに評価しましょう。目標未達の場合は、委託内容の見直しや、成果報酬型への変更など柔軟に対応することが求められます。

営業アウトソーシングなら営業製作所がおすすめ

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