製造業に役立つコンテンツ特集 図面管理を効率化する必要性と5つのポイント

図面管理

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建設、製造、設計など、様々な業界において、業務効率化に欠かせない要素が『図面管理』です。

適切な図面管理を行うことで関係者間のスムーズな情報共有を実現し、作業ミスやコスト削減につながる5つのポイントについて詳しく解説します。

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図面管理フローを効率化する必要性

昨今、業界を取り巻く業務の複雑化や情報量の増加に伴い、図面管理の重要性はますます高まっています。しかし、多くの企業で以下のような課題を抱えていることがあります。

①紙ベースの図面管理

紙の図面をファイルや図面台帳などに保管している場合、検索や共有に時間がかかる上、大量の紙図面を保管するための場所も必要です。

②改定図面の管理

改定図面の管理が適切に行われていない場合、過去図面を参照したり、設計変更履歴を確認したりすることができず、担当者に確認を取る必要があり、探したい図面をすぐに探すことができません。

③セキュリティ対策の不十分さ

不正アクセスや情報漏洩を防ぐためのセキュリティ対策が不十分な場合、社内だけでなく、取引先にとっても重要な情報資産である図面が漏洩するリスクがあります。情報漏洩は企業の信用を損なうだけに留まらず、企業自体の存続が困難になるケースもありますので、セキュリティ対策は非常に重要な課題です。

以上のような課題を解決し、業務改善を実現するためには、図面管理業務をしっかり管理することが必要不可欠です。

▼図面管理システムを利用したデータ管理について詳しく知りたい場合はこちらの記事もご覧ください。

図面管理を効率化する5つのポイント

図面管理方法の1つとして、PCを使って図面管理を効率化する方法をご紹介します。単に図面を保管するだけでなく、検索方法や共有方法、セキュリティ管理を最適化することが求められます。

ここでは、図面管理を効率化するための5つの具体的なポイントを紹介します。

1.フォルダ・ファイル名をルール化する

PCで図面管理を効率化するための第一歩として、フォルダとファイル名のルール化を行います。フォルダを整理し、一貫したファイル名にすることによって、図面の検索とアクセスを容易にします。

①フォルダの整理

客先名、製品の種類、日付など、状況に合わせて適切なフォルダ構造を設計します。

  • 客先名別:各客先名ごとにフォルダを作成し、その中に案件ごとのフォルダを作成します。
  • 製品の種類別:製品の種類や用途ごとにフォルダを分けます。
  • 日時別:図面を作成・更新した日付ごとにフォルダを作成します。

②ファイルの命名に関する規則の設定

  • 一貫性:ファイル名は一貫した形式で命名します。(例:客先名_図番_日付)
  • 識別しやすさ:ファイル名には図面の内容が一目で分かるような情報を含めます。
  • 改定図面の管理:改定番号を明記することで、最新版と過去の図面を簡単に識別できます。

この時、情報漏洩対策に社内だけの客先の略称などをルール決めしたり、図番と日付、改定番号を全てまとめて命名するのもおすすめです。

図面管理において、フォルダ構造とファイル名をルール化することには大きな利点があります。

まず、検索効率が向上する点が挙げられます。統一された命名規則とフォルダ構造により、必要な図面を迅速に見つけることができるため、従業員は検索にかかる時間を大幅に短縮できます。また、一貫した命名ルールを設定することで、誰が見ても同じ方法でファイルを見つけられるようになります。

2.管理場所を決める

図面の管理場所を明確にすることは、効率化、図面管理の運用に重要です。どこに何があるかが明確であることで、必要な図面へのアクセスが迅速になり、業務時間の節約やセキュリティ向上が期待できます。

データによる図面管理の一元管理には、次の2種類があります。

  • 集中管理:すべての図面を一つの場所に集中管理することで、データの分散を防ぎ、必要な図面を探す時間を短縮できます。オンプレミスサーバやクラウドストレージサービスなどを利用することができます。
  • クラウドストレージ:クラウドベースのストレージサービスを利用することで、場所や時間を選ばずに図面にアクセスできます。場所を問わずに最新版を確認できるため、リモートワークや複数拠点での業務にも適しています。

紙図面の場合は、事業所内に専用の保管スペースを設ける必要があります。

  • 事業所内の専用スペース:紙図面の場合、事業所内に専用の保管スペースを設けます。期間ごとに細かくファイル分けを行い、後から目的のファイルが探し出しやすいようにします。
  • 入室制限:保管場所への入室を制限し、セキュリティを確保します。不特定多数の人間が閲覧できる状態では情報漏洩の可能性があるため、おすすめできません。

一元管理と物理的な管理場所を明確にすることには多くの利点があります。

まず、時間の節約が挙げられます。データを一元的に管理することで、必要な図面をすぐに見つけることができるため、検索にかかる時間が大幅に削減されます。

また、セキュリティの向上も大きな利点です。一元管理することで、不正アクセスやデータ漏洩のリスクを低減でき、情報漏洩の危険性を低減することができます。

さらに、コンプライアンス対応の面でも効果的です。法令や規制に基づいた適切な図面管理を行うためには、管理場所を明確にすることが顧客の信用にもつながります。また、外部監査や規制に対する対応も迅速に行うことができます。

3.最新図面を明確にする

設計ミスや作業ミスを防止する為には必ず最新の図面を使用する必要があります。

①最新図面の識別方法

最新図面を確実に使用するためには、まずどの図面が最新版であるのかを明確にする必要があります。

  • 改訂番号の付与:各図面に改定番号を付与し、最新の改定番号の図面以外は破棄します。
  • 日付を明記:図面に作成日や更新日を記載することで、いつ更新したのかを明確にします。

②最新図面の表示方法

関係者が常に最新版を使用できるようにする必要があります。

  • 図面管理システム:図面管理システムを使用することで、ファイルの更新日時も表示されるので、一目でわかるようになります。
  • メールによる周知:図面の更新が行われた際に、関係者全員にメールを送信します。
    履歴を残す意味でも有効です。

最新図面を明確にすることは、作業ミスの防止や意思疎通をする為に重要な役割を果たします。

4.セキュリティ・紛失対策をする

図面は、設計情報や施工情報など、機密情報の集合体です。情報漏洩は企業として絶対にあってはならないことで、セキュリティ対策と紛失防止策を講じることが重要です。

①デジタルセキュリティ対策

デジタル化された図面は、不正アクセスやデータ漏洩などのリスクにさらされています。以下のような対策を講じ、セキュリティを強化しましょう。

  • アクセス権限の設定:図面ファイルへのアクセス権限を設定し、関係者のみが閲覧・編集できるようにします。閲覧権限と編集権限を分けるなど、アクセス権限を適切に設定することで、不正アクセスを防ぎます。
  • データ暗号化:デジタル図面は暗号化して保管することで、万が一盗難や漏洩が発生した場合でも、情報漏洩を防ぐことができます。
  • バックアップ:定期的にデータのバックアップを取り、万一のデータ損失に備えます。バックアップデータは、社内ネットワークとは別の場所に保管しましょう。

②物理的なセキュリティ対策

紙図面は、盗難による情報漏洩や、火災などによる喪失の危険があり、以下のように対策を講じる必要があります。

  • 施錠と入室管理:紙図面を保管する場所には施錠し、図面を閲覧できる人物を制限します。
  • 耐火・耐水設備:図面の保管場所に耐火・耐水設備を導入し、災害による被害を防ぎます。耐火金庫や耐水性のあるファイルボックスなどを利用しましょう。

③紛失防止策

図面の紛失は、失注になってしまったり、取引先の信用を失ってしまうことに繋がりますのでしっかりとした図面管理をする必要があります。

  • デジタル化:紙図面をデジタル化し、クラウドストレージに保管することで、紛失のリスクを軽減します。クラウドストレージは、場所を選ばずにアクセスできるだけでなく、バックアップ機能も備わっているため、安全性の高い保管方法と言えます。
  • 定期的な監査:図面の所在を定期的に確認し、紛失や無断持ち出しを防止します。監査は、担当者が目視で確認するだけでなく、システムを使って管理することも有効です。

機密情報を含む図面を適切に管理し、不正アクセスや情報漏洩を防ぐことで、企業の信頼性を高めることができます。 また、図面が紛失や破損した場合でも、すぐに復元できる体制を整えることで、業務が滞ってしまうような状況を防止することができます。

5.共有方法を統一しておく

図面の共有方法は、業務の効率化に大きく影響します。共有方法を統一することがチーム間のコミュニケーションを円滑にし、情報共有の迅速化、作業ミスの低減などに繋がります。

①共有プラットフォームの選定

図面共有には、様々なプラットフォームが利用できます。それぞれの特徴を理解し、自社に合ったプラットフォームを選びましょう

  • クラウドストレージ:Google Drive、Dropbox、Microsoft OneDriveなど。場所や時間を選ばずにアクセスできる利便性があります。
  • 業務管理ツール:Asana、Trello、JIRAなど。図面の共有だけでなく、タスク管理や進捗管理なども一元化できます。
  • 社内ファイル共有システム:オンプレミス※で運用するファイル共有システム。セキュリティ面で強固な体制を構築できます。

※オンプレミスとは:システムの稼働やインフラの構築に必要となるサーバーやネットワーク機器、あるいはソフトウェアなどを自社で保有し運用するシステムの利用形態のことです。

②共有ルールの設定

  • フォルダ構造と命名規則:共有フォルダのファイル構造とファイル名を統一し、誰が見ても分かりやすいようにします。例えば、「客先名_図番_改定番号_日付」とルールを設けておけば、検索が容易になります。
  • 更新通知:図面の更新時には関係者にメールなどで周知し、現場に出ている図面と差し替えるようにします。
  • 閲覧権限と編集権限:閲覧権限と編集権限を設定し、関係者のみが閲覧・編集できるようにします。

③共有手順の標準化

共有手順の標準化を図りましょう。共有手順書を作成し、全員が統一した手順で共有できるようにすることで、作業ミス低減に繋がります。

  • 共有手順書の作成:図面共有の手順を文書化し、共有方法、命名規則、更新通知の設定方法などを明確に示した文書を作成します。
  • レーニングの実施:新しい共有方法の導入時には、全員に対してトレーニングを実施し、スムーズな運用を促します。
  • 定期的な見直し:共有ルールや共有プロセスを定期的に見直し、必要に応じて改善を行います。

共有方法を統一することで、ファイルの紛失や誤ったファイルの参照といったミスを減らすことができます。統一された命名規則やフォルダ構造により、必要なファイルを簡単に見つけることができるため、作業効率の向上に繋がります。

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まとめ

本記事では、図面管理の効率化について、具体的な方法を詳しく解説しました。

図面管理は、単に書類の整理ではなく、企業の信頼性・将来性を左右する重要な要素であると言えます。今回の内容を参考に、自社に合った図面管理体制を構築して、業務効率化を目指しましょう。

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